コロナの影響を受け、ネイルサロンでは固定費を抑えるために求人をやめたり、面接の途中まで進んでいた人を未採用にしたり、人件費をとりあえず抑えたりということが増えています。そうなると、この春から働くはずだった新人ネイリストは、仕事にもつけず、生活もできず、アルバイトの募集もほとんどなく、どうしていいかわからないですね。
この春から東京で頑張ろうと親元からはなれて暮らすための部屋を探しながら、東京のネイルサロンの面接を受けて、憧れだったサロンの一次面接が通って技術試験があるはずだった。
でも3月に入ってそのサロンが募集を取りやめることとなり、しかも4月に入って緊急事態宣言が出されてからは休業となっている。アルバイトでもいいから働かせてもらおうと思っていたけれど、それさえかなわない状態になってしまった。
美容専門学校でネイルの勉強ばかりしていたし、自分にはネイルの仕事しかできないし、何とか就職したいのだけど、この状況でどうしたらいいのだろうか。
卒業式もないまま専門学校も卒業となり、働くところも決まっていなくて、とりあえず実家暮らしだから生活はできるけど、私の人生はこの先どうなるのだろうか。
不安と怒りと悲しみといろんな感情が混じって、家でも両親とは喧嘩ばかり。何からどうしたらいいかもわからず毎日だらだらしているだけ。外出もできない状況だからなおさらストレスが溜まる。
本当に私はついていない。どうして自分がこんな目に合わないといけないんだろう。夢だったネイリストになるはずが全てなくなった。もう全て終わった。
悲しいですよね。今は世の中が大変な時期で我慢しなければならないのだということはわかっていても、せっかくの社会人デビューがこのような状態となって、とても悲しく、不安でもあるかと思います。
Contents
コロナウイルスが雇用に与える影響
厚生労働省の発表によると、新型コロナウイルスの影響で解雇や雇い止めされる人が3月末時点で2021人に及ぶ見通しだということ、そしてこの春卒業する学生の内定取り消し数は23社の58人ということです。現在はこれ以上に失業者が増えているでしょうし、これからまたもっと増えていくことでしょう。
特にサービス業に関しては、休業要請を受けて休業しているお店も多く、今後前年の売り上げレベルに回復するまでには時間がかかると思われます。そんな中での雇用はなかなか考えにくい現状です。
4月からサロンに勤められなくなったあなたが今後を考えられなくなったのはなぜか冷静に考えてみましょう。
サービス業は得に厳しい状況にあり、休業の要請が出ていたり、時短で営業しても外出も自粛ムードの中お客様のご来店が見込めない。そうなると売り上げが無いまま給与と家賃を払い続けないといけないのです。少しでも人件費を抑えようとする店舗もあるのは当然でしょう。
このような状況の中で、サロンで働くネイリストを目指して今年就職するはずだった新卒のネイリストも(有資格者がほとんどなので、新卒でもネイリストと呼びます)、新人研修を受けることも、サロンで経験を積むことも、新しい環境でドキドキしながらお客様とコミュニケーションをとることも、技術を教えてもらうことも、少し後になりそうです。
あなたが今後のことを考えられなくなってしまうのは無理がありません。
ですが、冷静にあなたの状態を考えて整理してみることで、解決策が見えてきます。
あなたはお先まっ暗という考えで頭がいっぱいで、他のことが考えられなくなっています。このような状況だからこそ、本当の自分が見えることもありますので、少し自分と向き合ってみましょう。
あなたは今心の底で何を考えていますか?
・お金も稼ぎたいしとりあえずどこかに就職して社会人になりたい
・なんとしてでもネイルの仕事に絶対に就きたい
これらのどちらか、または両方がなくなってしまったことで、何も考えられなくなってしまっているのです。
どちらがあなたにとって大切ですか?
コロナウイルスの影響で就職できなかったけど絶対にネイリストとして活躍したいという人は今のうちに準備しておきましょう。
この状況が落ち着いて、ネイルサロンが求人募集をし始めるのがいつになるかわかりませんが、それでもやっぱりネイルの仕事がしたい!と強い気持ちを持っているのであれば、今のうちにやっておいてほしいことがあります。
外に出れば世界が止まってしまったかのように見える今、未来のために動いているかどうかで今後の人生が決まります。
この期間にやっておいてほしいことは3つです。
①技術力の向上
②サロンワーク(接客)のシミュレーション
③デザインセンスの向上
サロンに就職するということは、そのサロンや会社に貢献してその分のお金をいただくということです。どのサロンも今自粛して売り上げもなく厳しい状況ですから、いつも通りの研修や半年かけての練習など時間をかけることはできず、即戦力となる人材を募集します。
もちろん、大手や、数多くの人数をこなすサロンでしたら、多くのネイリストを必要としますので、もしかしたら採用されやすいかもしれません。ですが、このご時世に失業しているネイリストもいますので、経験者優先となることは間違いありません。
未経験者にとって、とても厳しい状況なのです。
それでもそれを理解したうえで頑張りたい!絶対にネイルサロンに就職したい!という強い思いがあるのでしたら、準備をしておけば採用される確率はグンと上がります。
①技術力の向上
スクールで教わった、資格を持っているという状態では、技術はまだまだです。お客様にご満足いただき、お金をいただくレベルに近づけておいてください。
未経験者は上手にできなくて当然と思っている採用者が、少しでも他の未経験者よりも見込みがある、素質がある、と思ってくれるように。
・白のワンカラーをムラなく塗れるように
・表面がなだらかなアーチを描き、艶がきれいに出るように
・ケアがしっかりでき、甘皮周りがすっきりするように
・サイドや根本をしっかりガタつかずにギリギリまで塗れるように
・フレンチのカーブやサイドの鋭角がガタつかずにしっかりとれるように
・直線が縦横斜めでまっすぐムラなく同じ太さで描けるように
・ニュアンスネイルのバリエーションを増やす
・猫や犬などのリアルな絵が描けるように
最後の二つは後でも良いです。まずは基本的なことがしっかりでき、未経験にしては上手、未経験だけど見込みがある、丁寧でよい、と思ってもらえるレベルにしておきましょう。
②サロンワークのシミュレーション
ネイルサロンのお仕事は、ネイルを施すことだけではありません。
サロン内でのチームワークから、お客様への接客コミュニケーションなど幅広いものです。
まずは社会人一年目としてのマナーや社会人として必要な要素を身に着けておきましょう。これはネットで検索して学んでも良いかと思います。
挨拶や言葉遣い、ホウレンソウの仕方などから始まり、気遣いや心配りまで一通り読んでおくだけでも違います。
また、お客様に対しては接客コミュニケーション力が必要です。お客様との会話から情報を引き出し、どんな色やデザインがおすすめ化など提案ができることが理想です。
【関連記事】
▶︎もともと人見知り。初対面のお客様への話題が無くシーンとして気まずい感じがするという悩みは、最初のアプローチ方法を知れば解決できます!
③デザインセンスの向上
専門学校では自分の好きなデザインをお友達にしてあげたり自分の爪に施してみたり、楽しんでいたかもしれません。
ですが、サロンには様々なお客様がいらっしゃいます。年齢も価値観も異なるお客様に、自分の好みを提案するのではなく、その方の好みやライフスタイルに合わせたデザインを施すこともあります。
ですから、どのようなタイプのお客様にも喜んでいただけるように、好みのデザイン以外も知っておく必要があります。
デザインは実は基本があり、それを知ることで自由自在です。色、形、質感の三つの組み合わせでどのようなイメージも作ることが出来ます。
まずは基礎を学び、次に雑誌や建築、アート、身の回りのものからインスピレーションを得てデザインすることの二つが必要です。
【関連記事】
▶︎〇〇先生のアート講習ばかり受講していてなかなかオリジナルのデザインが作れない、というあなたが簡単に自分で一からデザインを考えられるようになります。
▶︎オリジナルのデザインを作るのが苦手というネイリストさんも、センス良くデザインできるようになるために必要な知識とは。
▶︎いつもありきたりのデザインばかりで新しいオリジナルデザインが思い浮かばない。センスがないんじゃないか、、、と悩んだときに知ってほしいデザインのヒント
これらの①~③のレベルアップをしておいてくださいね。
まとめ
この時期に同じような境遇の人はたくさんいます。内定していたのに取り消しだけではなく解雇もあります。
ですが、この時間をどう使うかで、将来が決まります。外出することもなくやることもない今だからこそ、周りと差をつけるチャンスでもあります。
毎日不安な感染者数の発表などで一喜一憂してしまうと思いますが、終わりがないものでもありません。
今の不安という場所にとどまるのではなく、未来の自分のいる場所に目を向けてみてください。
今とってもやる気がなくなってしまって、人生終わった、と思ってしまうということは、これまでとても頑張ってきたからだと思います。
その力をもう少しだけ、あと少しだけ継続させてください。必ず明るい未来になるとともに、今苦労したことが経験となってしっかりと根を張ったネイリストになることでしょう。
今のうちに即戦力となるネイリストに近づいておこう!と決めたあなたにおすすめの講座
ネイリストのための学びが詰まったプロネイル講座の詳細はこちらです。
お問い合わせや説明会はこちら。
説明会・相談会